前回の特集では、「杉の驚くべき空気浄化能力」についてお伝えしました。
今回は「桧の知られざる魅力」についてお伝えいたします。
みなさん、こんにちは。
梅江製材所の梅江です。
まだまだ暑い日が続く夏。ここ日田では先日39.9度と非常に暑い日を体験しました。
残暑もまだまだ続きそうですが、皆様ご自愛ください。
さて、今日はプロの業者様向けに桧が持つ知られざる魅力についてお伝えできればと思います。
桧の木片を摩擦し火を起こしたことから「火の木」と呼ばれたり、神宮の用材に用いるところから「霊(ひ)の木」と呼ばれてきた私達の生活にも馴染みの深い「桧」。
年輪が非常に細かく、色、木肌、香りに非常にすぐれており、家の柱や土台、敷居や障子などの部屋の材料にも多く使われています。(桧風呂のほうが馴染みのあるかたも多いかと思います)
桧は土壌に対する適応力と乾燥地でも耐える力が強いため北海道北部を除き全国に分布していますが、私達が住む九州には品種として主として以下の3つの桧が生育しています。
それぞれに個性がありますが、ホンピは心材の色が淡桃黄白色の桧。
サクラヒは心材の色が深紅色の桧。
ナンゴウヒはホンピに近い淡桃黄白色の桧です。
当社でも長年、桧を扱ってきた経験則からの判断にはなりますが、当社の桧羽目板は「ナンゴウヒ」、桧床板に関しては「ホンピ」「サクラヒ」を利用しています。
「桧の家は気持ちが良い」
「無垢の木は気分が落ち着く」。
このような言葉を周囲で聞いたことが多い方もいらっしゃると思います。
これまで人の五感にもとづく言葉は科学的な実証が難しかったのですが、シックハウスやアレルギーの問題、ストレス社会の影響で木がもたらすやすらぎの効果の再評価が始まっています。
中でも桧に関しては、その快適性はもとより
などが科学的にも実証されています。
桧は千数百年も前から日本の建築に活用されてきた代表的な木ですが、強度の耐久性をほこりながら、木材を腐らす菌に侵されにくい、シロアリなどの外注にも比較的攻撃されにくいという特徴を持っています。
耐久性の要因が桧の材に含まれる香りの成分、精油なのです。
におい成分はカジノール類で、そのひとつのアルファ・カジノールには虫歯菌の繁殖をおさえる働きがあり、代表的な木材腐朽菌であるカワラタケやオオウズラタケの繁殖を抑制する働きがあります。
また医学の現場では、桧の精油成分が、院内感染などで問題視されるMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)の発育を阻止し、人体を蝕む病原菌にも有効であるということも発見されています。
総桧造りの家や桧風呂はリラックス効果が高いと言われています。
この効果の主たる要因は森林浴をしたときと同じ「フィトンチッド」を材が放出することにより、リラクゼーション効果をもたらしてくれるからなんです。
「フィトンチッド」とは樹木が発散する芳香で、植物にたえず侵入しようとする有害な菌や細菌、有害な昆虫から身を守るために植物自身が自己防衛のためにつくりあげてきた物質です。
フィトンチッドは消臭効果や脱臭効果も併せ持ち、空気を浄化する能力が非常に高い物質なのです。
更には抗菌作用だけにとどまらず、人体にはストレス解消に非常に高い効果があります。
特に桧はフィトンチッドの含有率が高く、また伐採後も発散し続けてくれるのです。
桧に含まれる芳香は脳の動きと自律神経に作用し沈静化させることで、リラックスにつながるというのが最近の研究で判明しています。
天然の成分なので人体への影響もなく、科学的にも心身を深いリラクゼーションに導くという効果が認められています。
いかがでしたでしょうか?
五感では良いとされていた桧ですが、科学的にもその良さが立証され様々な場所での利用が進んでいます。
また、家の材として使う場合は無垢材として利用するのが一番よいと私達は思っています。
集成材は確かに反らず曲がらず、更に耐久性も良いかもしれません。
しかしやわらかさやぬくもりという点では圧倒的に無垢材がすぐれていると感じます。
無塗装材であれば調湿作用も十分に発揮してくれますし、温度や湿度を保つことにも繋がり快適な住生活を送ることにつながるのです。
梅江製材所では、ご購入いただいた商品で施工された写真などをブログなどでもご紹介させていただいております。ぜひ皆様も、ご自慢の施工実績をおくってくださいね!
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